5月の連休に、念願の泉涌寺に家内と行って来ました。これまで2回、このページに「甃のうへ」の記事を載せましたが、京都文化観光検定試験によって、三好達治の甃のうへという詩の御寺は、泉涌寺であると確信して訪れたものです。
桜は終わって新緑が目にしみましたが、皇室ゆかりのお寺であり、おちついた品格があり、心に残りました。
私の関心事は、桜と石畳と風鐸でした。正門から入って正面に目についた仏殿のひさしに、風鐸のすがたしづかでした。ところが、ふりそそぐ桜の花びらのイメージを思い浮かべて見回すと、その仏殿の右手に1本の大きい桜の木が見えるだけでした。訪ねる前には沢山の桜の木があると思っていました。そして、足元は石畳ではなく砂利が敷き詰めてありました。石畳か、文字通り焼き物の瓦を敷き詰めてあるところを探しましたが、見あたりませんでした。特別拝観の御座所に通じる道が、その甃だったのでしょうか。家に帰ってもう一度「甃」という文字を漢字事典で確かめてみました。
「甃のうへ」の詩を探し求めて深川の教科書図書館を訪ねてからでも20数年、ようやくその場所に着きました。私の心の中で結晶化した場所のイメージとは少し違いましたが、詩人の感性との違いかも知れません。
御寺のたたずまいに私は十分満足しました。甃のうへの行脚は、このあたりで終わりにしたいと思います。