語りで楽しむ宇治十帖
源氏物語ミュージアム 六嶋さんが戸波さんと共演

 宇治市の源氏物語ミュージアムの冬季講座が5日に開かれ、古典や文芸作品を題材にした「ひとりものがたり」で大作に挑んでいる六嶋由美子さんが箏演奏家の戸波有香子さんとのセッションで源氏物語・宇治十帖の「東屋」を語りで紹介した。

 六嶋さんは、演じ手と聞き手の息遣いが伝わる「ひとりものがたり」に磨きを掛け、臨場感あふれる語りの世界に独自の意匠を取り入れ、地元はじめ全国各地で精力的にライブ活動を続けている。
 5年前の冬季講座では「橋姫」を上演。受講者から好評を呼び、4年前の冬季講座では「椎本」、3年前は「総角」、2年前は「早蕨」、昨年は「宿木」を上演しており、今回がシリーズ6作目。

 箏演奏者の戸波さんは、地唄箏曲・三絃を富永澄子さんに師事。柳川三味線を中澤真佐さんに師事。NHK邦楽技能者育成会37期主席修了し、京都・大阪を中心に古典演奏にとどまらず、現代邦楽や和洋様々な楽器との共演も行っている。 

 講座室では情感あふれる戸波さんの琴の音色にあわせて、浮舟の母「中将の君」に扮した六嶋さんが傷心の浮舟と匂宮、薫が織りなすドラマを抑揚たっぷり聞かせた90分間の語りで紹介。詰め掛けた90人の受講者が固唾を飲んで物語の展開に聞き入った。

(以上の記事は洛南タイムスから引用させていただきました)