在世フランシスコ会兄弟会

 

 「あなたがフランシスコのことをもっと知りたいと思っているなら、来週の日曜日の午後1時半に、フランシスコの家に来てみませんか」と、神父から誘われました。そこで、京都堀川四条から一筋西の岩上通りを四条から50メートルほど南に下がったところにある「フランシスコの家」を訪ねてみました。この場所は日本二十六聖人ゆかりの場所です。一昨年1999年2月のことです。

 家は和風の民家ですが、うなぎの寝床のような細長い家を奧にすすんでいくと、洋風の明るい応接間があり、そこにはもう10人ほどの方が見えていました。真ん中の小さいテーブルに十字架とローソクがあり、それを囲んでみんなイスに座っています。落ち着いた雰囲気で会話が交わされていて、間もなく神父が見えて集会が始まりました。

 集会は、祈りの後、「アシジの聖フランシスコの生涯」の一節を全員で声をそろえて朗読することから始まりました。この「生涯」は、フランシスコの誕生から死までを50ページほどに分かりやすく述べてあるものでした。20節ほどあるうち毎回順に一節ずつ朗読されていて、そのときも途中の一節でしたが、私には初めて目にしたフランシスコの生涯でした。

 次いで、「聖書の分かち合い」として、その日の主日のミサで朗読された福音書について、まずみんなで声をそろえて全部を朗読しました。そして順番に、その福音書の中で、一番自分のこころに残ったところ、こころが動いたところ、こころに掛かったフレーズを出し合いました。それぞれ落ち着いた大きい声で自分のフレーズを2回ずつ読み上げました。その後、お互いの気持をもっと深く知るため、意見を交換し、神父の意見を聞き、質問し合い、ゆっくり十分時間をとった聖書の分かち合いが行われました。

 その後は出席者の確認が行われ、お知らせが報告され、サルベレジナが斉唱されて祈りと祝福をいただいて閉会しました。約1時間半の集会でした。これが「在世フランシスコ会京都兄弟会、2月例会」でした。

 

 それ以来、私は毎月1回の例会にできるだけ出席してきました。少しずつフランシスコの生き方が分かるようになってきました。昨年2000年9月には、私が出席しはじめてから1年以上過ぎて、それまでの入会志願者としての入門期間から会員になりませんかと入会をすすめられました。そして入会式を行っていただいて今養成期間中です。

 今は養成担当者から教育を受けていますが、これが素晴らしいものです。フランシスコについてもっと詳しく知るだけでなく、フランシスコに倣った生き方、フランシスコの霊性などに少しずつ触れはじめて、胸を膨らませています。

 私は、在世フランシスコ会員の生活は、アシジの聖フランシスコの模範にならい、福音に生き抜くことだと受け止めています。