(マーカス・デュ・ソートイ著、冨永 星訳)
上の数字は素数と呼ばれ、それより小さな数の積では表せません。上の右の最後の数字は1,000万より小さい最大の素数です。
この最後の数字はこの本から写したものですが、さあこれが素数かどうか自分で確認してみたくなり、手許のパソコンで計算してみましたら(あっという間に)素数であることが分かりました。私なりの9,999,991の平方根の3,163まで1から順次割っていって割り切れる整数がないことを確認したのです。
素数はいわばピアノの鍵盤の一つひとつの音であり、魂を揺るがす音楽と同じように、素数は数学者を魅了してやまない、と著者はいいます。多くの優れた数学者が、1から並んでいる整数の中で、素数が表れる法則をなんとか捕まえたいと研究を進めたけれど、なかなか正体を現していないことから、ますます魅力を感じているようです。私は音楽性は低いですけれど音楽が大好きです。数学の能力はあまり高くありませんが、私も素数に魅せられました。
最初の手がかりは、ガウスが素数が表れる頻度が、対数的に見るとなめらかな線となっていることを発見したことによるようです。そして極め付きが今もって解かれていない「リーマン予想」というのです。素数にかかわる課題は、いくつからいくつまでの間に素数がいくつあるかという、素数の数の問題、素数を荒らす一般的な数式を発見する問題などがあるようでが、今から150年前、1859年に示されたこの予想が、今でも照明されていないのは、驚くべきことのように思えます。
私は、子どものころから数学が好きで、「フェルマーの定理」というのがあることは高校時代に気付いていましたが、「リーマン予想」については、この素数の音楽によって初めて知りました。2000年にまだ解かれていない数学問題の7つのうちの一つといわれます。
それにしても今のパソコン、いや電卓も、手回し計算機もない時代の数学者は、多分筆算で数十桁におよぶ素数を探し求めたのでしょう。驚きです。それで思い出したのですが、学生時代には技術計算に対数表と計算尺というのを使っていました。電卓はまだなかったですね。
解決出来ない問題にはなんとなく魅力を感じていましたから、フェルマーの定理はとても理解を超えるものでしたが、三角の三等分が定規とコンパスだけでは決して出来ないとか、永久運動は作れないと証明されていると聞けば何度かチャレンジしたものです。分からないものにチャレンジするというのは生来のもので、最近分からなくていろいろ調べたことで、宇宙の果ての観測があります。これは別な機会に述べることにします。
現在見つかっている最大の素数(もっともっと大きいものがあることは間違いないのですが、見つけるのが大変なのです)はこの本によると2005年2月にドイツで781万桁(数字の列が781万並ぶということ)とあります。これは素数の内でもメルセンヌ数と呼ばれるものであり、2のn乗から1を引いたものである。このnの数字をどんどん大きくして、それが素数かどうか確かめるのはコンピーターでも大変な作業です。
ここで活躍するのが一部の人に使われているスーパーコンピュータは勿論ですが、それに挑戦できるようになったのがインターネットであり無数の小さなコンピュータが一つのネットワークを形成することで大きな力が作り出されると言われます。
この記事も単なる個人的な関心事を表明しているものですが、インターネットの魅力の一端に触れた感じがします。