オデットのイメージ 2

 シスチナ礼拝堂の壁画『モーゼの生涯』の確認ができました。やはり私の予想とおり、ツィポラがテレビで見たあの娘に間違いありませんでした。
 あれ以来、シスチナ礼拝堂の壁画の写真集を探し求めました。いつも頼りにしているアマゾンの検索では見つかりませんでした。19ある京都市立図書館にもない、京都市内の大型書店も数か所見ましたがない。まあこれはバチカンの建物ですから、一般にはないのかと思い、カトリックのサン・パウロ書房に尋ねたところ、以前にあったということを思い出す方があって、取り寄せをお願いしましたら幸いあって、「シスチナ礼拝堂」(ミュージアム図書刊)を今手に入れました。
 この本の重点はやはりミケランジェロの天井画でしたが、それでも側面の壁画について大切なことが分かりました。私の予想ではボッテチェリの『モーゼの生涯』は何枚かあって、その生涯を分けて描いてあるのではないかと思っていました。ですから、ツィポラがたまたま見た一枚の乙女なのか、別に描かれているのか知りたかったのです。
 この「シスチナ礼拝堂」によると、側面の壁画は全部で14枚あり、そのうちボッテチェリは3枚あります。そのうち1枚が『モーゼの生涯』ですが、他の2枚は『コラ・ダタン・アビラムの懲罰』(上の左)、『キリストの誘惑とらい病者の浄め』(上の右)です。この2枚とも写真が出ており、上の2枚ですが、もちろんモーゼの生涯とは関係ありません。そこで、先にこのホームページに掲載した絵が、プルーストのいう『モーゼの生涯』に間違いないことが分かりました。さらに、この『モーゼの生涯』は、私の予想通り中央にモーセとエテロの娘たちとの出会いが描かれています。「モーセは、娘たちが羊の群れに水を飲ませようとするのを妨げた羊飼いたちを追い払った後、水を飲ませるのわ手伝う」とあります。この絵は『モーゼの生涯』のタイトル通り、1枚の中に、モーゼがイスラエル人を虐待したエジプト人を殺害する場面から始まって、エジプトを出て荒野をさまようまでの7つの出来事が描かれており、シナイ山での神との出会い、燃える柴のエピソードもありました。出エジプト記を目に見えるように描いた親しみやすい絵でした。
 これで私の『失われた時を求めて』のオデットのイメージの探究の旅は終りです。