千人隊長
ヨハネ福音書18章の千人隊長のギリシャ語原文は、ギリシャ語聖書を読んで分りました。ここにギリシャ語を表示するのはなかなか難しいので、読みで表現します。「キー、イオータ、ラムダ、イオータ、アルファ、ロー、キー、オミークロン、シグマ(ギリシャ文字に相当するアルファベットで書くとXILIARXOSとなります)」。これはギリシャ語辞典ではっきり「千人隊長」とあります。しかし、その中に「一般に高級の将校、将軍をいう」ともあります。
「XILIAS」は千のという意味ですから、千人隊長というのは当然ではあります。しかし、シーザーがガリア遠征したときのローマ軍制では、百人からなる小隊(あるいは中隊)を統率する百人隊長がいて、6個小隊6百人を統率する大隊長がいて、10個大隊で6,000人の軍団が編成されるので、千人隊は出てきません。わずかそれから80年後のイエスの時代までに軍制が大きく変わったも思えないので、ヨハネはどこかでこれを取り間違えたのではないかとも考えられます。従って日本語に翻訳するときに、「大隊長」とでもしたほうが分りやすかったと思います。もっとも、当時特別に編成された千人軍団は全くなかったと言うことは私には出来ませんので、ヨハネが間違えたというのは、言い過ぎかも知れません。
いずれにしてもローマ軍の編成を文献などで確認したわけではありませんので、私の推測にしか過ぎませんが、過去を推測するのはとても楽しいものです。